ある命題を証明するのに,その命題が成り立たないと仮定して矛盾を導き,
それによってその命題が成り立たつことを証明する方法がある。
このような証明法を(ア:背理法)という。
以下,この証明法を用いて
が無理数であることを証明する。
が(イ:無理数)でないと仮定すると,
は(ウ:有理数)であるから,
1以外に(エ:約数)を持たない2つの正の整数
を用いて
と表される。この両辺に
を掛けて平方すると
ゆえに,
は(オ:偶数)であるから,
も(オ:偶数)となり,
は
を正の(カ:整数)として
と書ける。@により
すなわち
となるから,
は(キ:偶数)で,
も(キ:偶数)となる。
このことは,
が1以外に(ク:約数)をもたないことに矛盾する。
したがって,
は(ケ:有理数)ではない。すなわち,
は無理数である。
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