下のような三角形を考えます
正弦定理とは,半径
の外接円(すべての頂点を通る円)を持つ△
において,3辺の長さ
と3つの角の正弦
,
,
と,さらに外接円の半径
との間に成り立っている関係を公式にしたものです。その公式は,
となります。まずは,この公式を証明します。
(1)
が鋭角(
)のとき,
△
に半径
の外接円を書きます。
同じ円周に関する円周角は等しいので,外接円の中心を通り
となる円周上の点
をつくります。このとき,
は外接円の中心を通るので,
かつ
となるので,図は以下のようになり,
となり,
このとき,
より,
(2)
のとき,
図は以下のようになる。
したがって,
かつ,
となり,
が成り立つので,
を満たす。
(3)
のとき,
△
に半径
の外接円を書きます。
外接円の中に
が鋭角となるような円周上の点
をつくります。
図で示すと以下のようになります。
この図と(1)より,
ここで,内接四角形の対角の和は180°なので,
(180°−θの公式)
よって,鈍角においても
(1)〜(3)より,△
において,
が成り立つ。
これを
と
,
と
にも利用することで,初めに示した公式を導くことが出来ます。
では実際に公式を利用してみましょう。
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