これまで考えてきた数字は実数と呼ばれる数字で,2乗すると正の数になる数,
例えば
となるような数
を考えてきました。この章では,
2乗して負の数になるような数,例えば
のような数について
扱っていきます。
実数の範囲では2乗したような数
は負の数になることはありません。
したがって,
は解を持つことがありません。
このような数の解を考えるために実数ではない範囲の数を学習していきます。
まず,2乗して
となる数を
とします。したがって,
となります。
この
は虚数単位といいます。
さらに,2乗して
になる数
と,2つの実数
,
を利用して,
と表す数もあります。この数のことを複素数といいます。
このとき,
の項は実数なので実部といい,
の項には虚数単位がついているので虚部といいます。
この複素数の虚部を
とすると,複素数は実数となります。
また,実部を
とすると,虚部のみの数になり純虚数といいます。
また2つの複素数が等しい(相当である)ときは以下のようなときです。
⇔
,
⇔
|