方べきの定理とは,
平行でない2本の直線と円とが交わって(接して)できる図形の辺の長さの関係
を示している公式です。基本的には3つの形があります。
どれも三角形の相似から証明することができます。
@ 2つの直線の交点が円の内部にあるとき
このとき,
が成り立ちます。
このことは以下のように証明することができます。
と
において,
対頂角が等しいので,
同じ弧に対する円周角は等しいので,
よって,
このとき対応する辺の比は等しいので,
したがって,
が成り立つ。
A 円の外の1点から2本の直線が円とそれぞれ異なる2点で交わるとき
このとき,
が成り立ちます。
このことは以下のように証明することができます。
と
において,
共通な角なので,
内接四角形の性質より,
よって,
このとき対応する辺の比は等しいので,
したがって,
が成り立つ。
B 円の外の1点から1本の直線が円と2点で交わり,もう1本が円に接するとき
このとき,
が成り立ちます。
このことは以下のように証明することができます。
と
において,
共通な角なので,
接弦定理より,
よって,
このとき対応する辺の比は等しいので,
したがって,
が成り立つ。
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