約数の個数や総和も場合の数を利用して求めることが出来ます。
まず,約数とはどのような数なのかを考えて見ましょう。
まず整数
があるとしましょう。この
という数は,整数
,
を利用して,
と表すことが出来るとき,整数
,
は整数
の約数といいます。
このとき2つの約数はもとの数の因数を2つに分けたものです。
ということは,正の約数の個数は整数の掛け算で何通りに表すことができるかが
わかれば良いわけです。そこで,約数の個数は以下のように求めることができます。
約数の個数を求めたい整数を素因数分解します。
その因数を何個使うかで約数がいくつになるかが決まるということは,約数に素因数分解で
求めた整数をいくつ使うのかということなので,例えば,
とすると,
素数
の使い方は0〜
個の
通り,
素数
の使い方は0〜
個の
通り,
素数
の使い方は0〜
個の
通りとなるので,
素数の組合せは,
通りとなります。
もちろん分けられる素数が何種類となっても同じように考えることができます。
実際の数字で考えると,72の正の約数の個数は,
となるので,
12個となります。
では次に約数の和を考えて見ましょう。
先ほど約数を,もとの数の因数を2つ以上に分けたものと考えました。
この考え方を利用して,次のように考えることができます。
とすると,
正の約数の和は,
と表すことができます。
これを展開するとすべての正の約数が出てきます。
したがって,展開する前の式を計算することで正の約数の総和を求めることができます。
実際の数字で考えると,72の正の約数の和は,
となるので,
72の正の約数の和は195となります。
これと同じように考えると,異なる文字からなる多項式の展開から項数を考えることができます。
のように2項×2項の展開では4つの項ができます。
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